これは漫画「ミナミの帝王」で主人公の萬田銀次郎が語った名言である。
そもそも萬田銀次郎は何者なのかというと、ミナミの帝王と恐れられる高利貸しです。
高利貸しなんで、法外な利息でお金を貸す人なんだけど、世の中には銀行やサラ金でお金を借りれない人とか、それでもお金が必要だという人は沢山いる。
そんな人にとっては、利息が高くても、お金を貸してくれる萬田銀次郎に頼らざるを得ないし、借りるときは貸してくれてありがとうなんだけど、いざ返済となると、法外な金利なので、返したくなくなる。
でもだったら借りなきゃいいわけだし、他で借りれなくて萬田銀次郎を頼っときながら、いざ返す段になったら利息がもったいなくて約束を破るとしたら、借りて返さない方が悪いんじゃないか?とも思う。
確かに法外な利息は違法かもしれないが、世の中合法に弱者が切り捨てられて、悲惨な日常を送っていたり、合法だからという事で、法を盾に酷い事を堂々とやっている一見まともそうな悪人も大勢いる。
そんな萬田銀次郎が出会った極道は、出所して浦島太郎状態で仕事も出来ないし、世の中に取り残されていた時代遅れの極道だった。
自分のオジキに可愛がられているのは、かつての舎弟だった。
もう時代は変わり、暴力や度胸じゃなく、財力が無いと極道もおしまいだ!と言われ、多額の上納金でのし上がる元舎弟に悔しい思いをしたその極道は、萬田銀次郎からお金を借りて商売を始める。
萬田銀次郎のアドバイスで、あっという間にビジネスは軌道になる訳だけど、そこで萬田銀次郎が言った言葉が「魔物は天界にいる。これを魔がさす…と言いまんねやで!」と言う。
その後極道は自らの極道を貫き、男を見せ逮捕されてしまう訳だが、そこで貸した金が返ってこなかった萬田銀次郎が現れた時に極道が、「こんなところまで取り立てに来たんでっか?」と言うんだが、そこで萬田が、出所したらまた稼ぎ方教えるから、それで返してくれないと困るみたいな事を言う訳だけど。
忠告を無視して商売を駄目にして絶望した極道にとって、また一緒にやり直そうと言ってくれた。
萬田は鬼ではなく、神に見えたんだと思う。
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